ハイアールの国内外シェアについて
国内における白物家電のシェア
日本国内の家電メーカーとして挙げられるのが日立、パナソニック、東芝、三菱、シャープの5社です。
特に、5社は冷蔵庫から洗濯機、エアコンやテレビなど白物家電を総合的に製造販売しているのが特徴です。
売上シェアからみれば、
- 1位 パナソニック
- 2位 日立
- 3位 三菱
- 4位 東芝
- 5位 シャープ
となっています。
一方で白物家電メーカーといっても一部の分野に特化したメーカーもあり、例えばエアコンなどはダイキンや富士通ゼネラルといったメーカー、また炊飯器などでは象印といったメーカーがそれぞれ強みがあります。
また特定の分野に特化している国内中堅メーカーも多くなっており、また外国メーカーによる輸入白物家電も増えており、国内外でも多くのシェアを獲得しているハイアールやLGなどのシェアも伸びつつあります。
世界的なシェア
白物家電という呼び方は日本独特のものになり、また世界の中でも独自の家電文化を築いてきたのが日本です。
特に世界的に見れば日本製品は高い品質ということで高く評価され、現在でもその評価は高いですが、現実として売れているかというのは異なります。
これは白物家電のニーズとしては高品質であることが求められる反面で、価格もある程度抑えられていることが売れるポイントとなります。
また、日本製は多機能で価格も高くなりがちで、その点で敬遠される傾向にあります。
特に自動車と異なり輸出はほとんど行われてこなかったこともあり、世界的にみればシェアは低めです。
一方で、輸出に積極的な家電メーカーとしては中国の青島を拠点とするハイアールや、韓国のLGなどがあり、世界的なシェアを獲得しています。
特にハイアールは洗濯機で12.3%、冷蔵庫で16.5%と白物家電メーカーとして世界的に見てもトップクラスになります。
今後の伸びしろ
現在では冷蔵庫と洗濯機ではハイアールが世界1位であり、世界165カ国でさまざまな製品を販売しており、グループの総売上は1220億元にも達するなど、世界的な家電メーカーとなっています。
ハイアールの特徴としては、国内外のメーカーを吸収して短期間のうちに高性能な白物家電を比較的安価に生産することができるということで、日本でも三洋電機の家電部門がハイアールとなった実例があります。
一方で国内外への輸出は、需要の多い地域では工場を建てて現地生産を行うなどして価格を抑えつつ、現地のニーズにあった製品を生産することでシェアを着実に獲得しています。
また、ニーズのある地域や国に積極的に参入しているため、今後の伸びしろも十分にあると考えられており、特にアフリカや中央アジアなどにも強みがあります。